7月7日、今日は七夕。
七夕は梅雨時で雨になることが多い。
なぜ、こんな雨の多い時期にと思うが、
旧暦の7月7日であるので本来は、あと約一か月後なのである。
だから昔の人が親しんだ七夕は、今よりずっと夏らしい季節の行事だったのだろうし、実際に旧暦で七夕の行事を行う地域もある。
そして、今よりも夜はもっと暗く、星は明るく、天の川もくっきり見えたのだろう。
七夕といえば、織姫と彦星が一年に一度だけ会えるという物語がある。
昔の人は面白いことを創造したものだ。
それから千年以上が過ぎ、人はロケットを飛ばし、宇宙望遠鏡で星の形や大きさ、自転の速さまで調べられる時代になった。
彦星の正体であるアルタイルは、地球から約17光年離れた恒星だ。しかも秒速約300キロメートルという猛烈な速さで自転しているため、遠心力で赤道付近がふくらみ、完全な球ではなく少し横につぶれた形をしていることまでわかっている。
織姫星のベガは約25光年先にある、太陽よりもはるかに明るい恒星だ。その明るさは太陽のおよそ40倍。約1万2千年前には北極星として人々の道しるべとなり、約1万2千年後には再び北極星になることもわかっている。
だから、宇宙のスケールで見ると、二人の遠距離恋愛はかなり手ごわい。
そして、七夕と言えば短冊に願いを書いて笹に飾る風習がある。
心理学では、目標を言葉にして表現すると、その目標を意識しやすくなり、行動にも影響を与えることが知られている。
つまり、願いを形にするという行為は、願いを叶えるための第一歩なのである。
もちろん、短冊に書いたからといって、星が願いを叶えてくれるわけではない。
けれど、「こうしたい」と希望を言葉にすることは、自分自身への小さな宣言になる。
昔の人は心理学など知らなかっただろう。
それでも一年に一度、願いを言葉にして託すという風習を受け継いだ。
七夕とは、星に願いを届ける日であると同時に、自分の未来を見つめ直す日でもあるのかもしれない。
千年以上前の人々が見上げた星空と、今の人たちが見上げる星空は同じだ。
その星々の正体を知る時代になっても、願いを抱き、未来を思い描く人の心は、案外変わっていないのだろう。

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